ウ シ ロ ス ガ タ





 俺をヤる時は、後ろから、気が付かないようにヤれよ、と。
 そう、約束したから。



 前を歩く黒い背中めがけて。
 出ようのない殺気を、更に殺して。




 ─一つつ、と数えて剣を抜いて。
 ─二つ、と数えて地を蹴って。
 三つ、と数えて。
 さっきまで笑いあっていた首を刎ねた。





 こっちは無傷なのに
 何故か、痛い、と思って。





 刎ねられる瞬間、振り向いた瞳が脳裏に焼きついて。





 痛い。





 頬を伝い落ちたのは


 返り血だったか


 涙か。





 つまらない謝罪の為に。
 首を拾い上げて口付ける。





 ああ。





 俺は、君を愛していました。


















 「……。」
 金色の青年が立ち去った後。
 深紅の絨毯をぱしゃりと鳴らして一人の闇の魔導師が現れる。
 「……バカが」
 呟く声には、嘲りも、嘲笑もなく、ただ悲哀の色が揺れる。





 「…俺と…コイツとの区別くらい、つけろよ」





 無造作に転がった首を、軽く小突いて拾い上げた。
 
 「…よぉ、災難だったな…」
 自分と同じ顔を見て、苦笑してやる。
 「…なんで俺の身代わりなんかしてんだか」
 指先で首の頬を撫でると、キン、と甲高い音がしてそれに変化が起きた。

 今の今まで、虚ろに蒼かった瞳が真紅に染まる。
 
 『本物』の闇の魔導師は、ただそれを苦く笑ったまま見つめていた。
 「…死に損なったな」  
 余計な事しやがって、と。
 両手で首の頬を挟んで毒吐いてやる。
 

 その瞬間、にぃ、と首の口元が笑う。
 


 「…ちっ」
 
















 これでまた

















 ミンナヤリナオシ。



† END †





管理人より>
 Wシェゾ様同盟主催の絵チャネタ。
 落ちていないような落ちているような、悩んだ挙句こっちにUP。

 Dシェゾファンの皆様ごめんなさい(死)


PCUP=2004年5月30日

モドル


 
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