「ぶっちゃけたい事があるんだけど」
 「お前の性癖以外なら聞いてやる」

 「ぶっちゃけてさ。俺もしかして愛されてなくない?」



 俺の話を聞いて。



 「ソンナコトナイヨー」
 ラグナスのぶっちゃけトークに、シェゾが間髪いれずに答えてみせる。
 が、その目は明後日を向いているし発音は全て同じという、所謂棒読みだった。
 明後日を向いている目はもしかしたら死んでいるかもしれない。
 「うわ、今のすごい傷ついた…」
 「俺が傷ついたわ。何だお前、愛されてないとか急になんだよ。発情期かコノヤロー」
 「…最近ジャン●読み始めただろ。いやそんなことはいいんだけど!」
 どっかりと寝転がっている相手に、ラグナスは両腕を広げて自分の伝えたいことをジェスチャ交じりでもう一度繰り返す。
 まあ、もう一度繰り返したところでシェゾに本位が伝わるかといえば、ないとは言い切れないかもしれないがあるとも断言できず。
 「ラグナスは一人寂しく道化を続けるのであった、まる」
 「お願い、聞いて。聞いてください…」
 …流石に大の大人が本気泣きしているのを見ていては優雅な昼下がりは過ごせない。
 「…しょうがねェなあー」
 オゾンホールを増やすのではと危惧される勢いで溜息をつき、全身で『面倒くさい』オーラを放つシェゾ。
 一応話を聞く体勢ではあるようだが、ここまで面倒くさがられると目から零れ落ちる汗が止まらなくなるではないか。
 「聞いてやるから、早く話せ」
 「…アリガトウゴザイマス…」
 「で、何だって?藍染の話か?」
 「誰が染物の話をしてたんだよ。俺はね、ぶっちゃけね、キミからの愛がなんかイマイチ足りないと」
 「うわウザ」
 「ウザ!? ウザいって言った?仮にも俺恋人でしょ?」
 「…ラグナス」
 「んっ?」
 恋人の部分に反応したシェゾは、きりりと目元を引き締めてラグナスを見つめた。
 とび色の瞳に涙を湛えたその顔をまっすぐ見たままに、真剣な表情で言う。
 「俺の人生の中でな…、一番消し去ってしまいたい汚点の一つはお前とのそういう関係だ。
 ていうか、ぶっちゃけた話俺はお前自身をもう消し去っちゃいたいな」
 「オヲォオォイ!! シェゾ! 今さらっと恋人全否定しなかった!?」
 恋人恋人と騒がれたところで、シェゾは単に居心地が悪いだけ。
 シェゾにとってラグナスは、確かに他の人間よりは親密ではあるがやっぱり男なので、いまいちラグナスの主張するところの『恋人』が把握できない。
 ギャーギャー騒ぐラグナスを横目に、「しかしな」と続けてやる。
 「アイって何だよ、アイって? サルじゃあるまいし、連呼して得られるもんじゃねーんじゃないのか?」
 「…せ、せめて、たまには『好き』とか『愛してる』とかシェゾから聞きたいんだよ」
 「…ダメだ」
 「─どうして?」
 「今鳥肌たった。ウワー、サムーイ」
 「あぁああ…、愛されてない…愛されてないよ俺」
 ずるずる、とラグナスは壁に額をつけてそのまましゃがみ込んでしまった。
 それ以上自分に何か言ってくることはなかったので、シェゾは、満足したようにまたソファに身体を埋める。
 「やっぱりさ、俺って愛されてなくない?」
 「愛されてなくなくなくなくなーい?」
 「もうそれ訳わかんない…」



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 後書き>>携帯サイト斬り番(ラグシェギャグ)
 何だかんだ言ってるけど、ラグシェですよ。
 シェゾはアレコレ言いつつちゃんとラグのこと好きだと思いますw

 ギャグ苦手ですぐふorz

 PCUP=2007/01/15

 モドル


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